ttMigrateユーティリティを使用すると、1つ以上の移行オブジェクトをTimesTenデータ・ストアからバイナリ・データ・ファイルに保存したり、それらのオブジェクトをバイナリ・データ・ファイルからTimesTenデータ・ストアにリストアすることができます。移行オブジェクトには、表、キャッシュ・グループ定義、ビュー、順序などがあります。
この項の内容は次のとおりです。
このマニュアルの「データ・ストアのコピー、移行、バックアップおよびリストア」および『Oracle TimesTen In-Memory Database APIリファレンス・ガイド』のttMigrateに関する説明も参照してください。
ttMigrateによって、オブジェクトのキャラクタ・セットで保存する各オブジェクトにタグが付けられます。デフォルトでは、ttMigrateによって、オブジェクトのデータがデータベース・キャラクタ・セットで格納されますが、-saveAsCharset
オプションを使用して異なるキャラクタ・セットを選択することもできます。このオプションは、作成モード(-c
)または追加モード(-a
)で指定できます。
ttMigrateを使用してオブジェクトをリストアすると、そのオブジェクトは必要に応じて暗黙的にターゲット・データ・ストアのデータベース・キャラクタ・セットに変換されます。受信したデータの一部をターゲット・データ・ストアのデータベース・キャラクタ・セットで表現できない場合は、キャラクタ・セット変換の結果、データが失われる可能性があります。
データがターゲット・データ・ストアのキャラクタ・セットでエンコードされているとわかっている場合は、-noCharsetConversion
オプションを使用できます。このオプションは、リストア・モード(-r
)でのみ指定できます。-noCharsetConversion
オプションを使用すると、データは、ttMigrateによってターゲット・データ・ストアのキャラクタ・セットと同様に処理されます。
リリース7.0より前に作成されたタグ付けされていない文字データをリリース7.0以上のデータ・ストアにリストアする場合、そのデータは、ttMigrateによってターゲット・データ・ストアのキャラクタ・セットと同様に処理されます。
データの保存中またはリストア中に暗黙的または明示的なキャラクタ・セット変換が発生した場合は、常に、ttMigrateによって警告が発行されます。
ttMigrateによって、CHARおよびVARCHAR2列の長さセマンティクス情報が保存されます。TimesTenリリース7.0以上で作成されたデータ・ストアにオブジェクトをリストアする場合は、ttMigrateによって長さセマンティクス情報がリストアされます。
リリース7.0より前のTimesTenにオブジェクトをリストアすると、キャラクタ・セマンティクスを持つ列はバイト・セマンティクスに変換され、列長は元の列のバイト長と同じになるように調整されます。
7.0より前のオブジェクトをリリース7.0以上に移行する場合は、バイト・セマンティクスが使用されます。
ttMigrateでは、言語索引をサポートするTimesTenリリースへの言語索引の移行がサポートされています。リリース7.0より前のTimesTenに移行する場合は、ttMigrateによって、言語索引をリストアできないことを示す警告が発行されます。言語索引なしでも、表の移行は実行されます。
NCHAR/NVARCHAR2列を含むキャッシュ・グループ表は、7.0より前のリリースにはリストアできません。7.0より前のリリースでは、キャッシュ・グループ表にこれらのデータ型は使用できません。